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中国でのお茶の歴史

中国でのお茶の歴史
中国では、古くからさまざまな飲み方でお茶が楽しまれ、歴史とともに変化しながら、一般市民へと普及していきました。中国で始まり、発展したお茶の歴史漢の時代(紀元前1世紀)、お茶は単独ではなく、みかんの皮、ねぎ、しょうがなどと混ぜて、お吸い物(あつもの)として飲まれていたようです。三国時代になると、議論の潤滑油としてお茶を酒にみたてて飲む習慣(以茶代酒)が始まりました。そののち、客人をもてなすなど、次第に社交の場の飲みものとして用いられるようになりました。

唐の時代(618~907年)になると、お茶を飲む習慣は全国に広がります。このころのお茶は、茶葉を粉々にして固形にし、乾燥させた緊圧茶(固形茶)が主流でした。茶葉はすでに全国で栽培されるようになっていましたが、消費地への運搬には固形茶が便利だったと思われます。このころ、固形の緊圧茶を「餅茶(びんちゃ)」と呼んでいました。

世界でもっとも古いお茶の本といわれている『茶経(ちゃきょう)』は、唐の時代に陸羽(りくう)によって記されたものです。『茶経』は、3巻10章から成り、お茶の起源、歴史から製造具、茶道具、いれ方、飲み方、産地、心得にまで及びます。固形茶を焼いて削り出すという方法から、茶葉本来の風味を引き出す固形茶を挽いて、粉末を煮出す方法が考案されました。

宋の時代になると、お茶は貴族から役人や文人など富裕な市民のものへと変遷していき、お茶を飲みながら詩を吟じ、書をたしなみ、絵を描き、哲学を論じたとされています。時に遊びとして「闘茶」と称してお茶の良し悪しを鑑定し、茶器の良否を競うこともありました。飲み方も、緊圧茶の茶葉をすった粉末を茶碗に入れてお湯とかき混ぜるという、日本の抹茶のような飲み方が行われていました。このころには、日本の茶道と同じような竹製の「茶筅(ちゃせん)」が使われています。また「餅茶」の呼び方が変わって「団茶」と呼ばれるようになりました。
明の時代になると、お茶は大変動の時代を迎え、貴族と富裕市民に限られていた喫茶の習慣が、一般市民へと普及していきました。この時代、団茶はお茶本来のおいしさを損なっており、また、製造に手間がかかるということで、初代皇帝、洪武帝(朱元璋=しゅげんしょう)は団茶禁止令を出しています。この後「散茶」が本格的に生産されるようになり、茶葉の主流が急変しました。残った団茶を飲む方法として、ジャスミン花の香りなどを着香させた「花茶」が登場するのもこの時代です。

この時期、浙江省の西湖龍井茶(ろんじんちゃ)や安徽(あんき)省の黄山毛峰(こうざんもうほう)などの緑茶が知られるようになりました。また明代の末期には、福建省の武夷茶が上流階級に珍重され、この稀少価値の高い優良茶を商人が大金をもって求めました。なお、烏龍などの「(びん)」とは、福建省の略称です。
清の時代になると、中国茶葉や茶具はほぼ完成し、茶文化は最盛期を迎えます。福建省では青茶(烏龍茶)が開発され、「花茶」とともに愛飲されるようになりました。また、青茶ならではのすばらしい香りを追求する過程で、工夫茶(くんふうちゃ)の手法が開発された。工夫茶とは、時間と手間をかけてゆっくりと丁寧にいれるお茶を意味します。お茶の魅力を引き出す茶器を使っていれ、まず聞香杯(もんこうはい)で「香り」を楽しみ、次に茶杯で「味」を楽しみます。中国茶が香りを大切にし、「花茶」が大いに普及しているのは、このころからの習慣といえるでしょう。

清が崩壊すると、中国は列国の侵略を受けますが、茶壷製作や茶葉の栽培はより発展しました。

中華人民共和国の建国(1949年)後、中国茶は順調に発展を続けていましたが、毛沢東の文化大革命(1966~1976年)により、お茶は贅沢の象徴として弾圧され、栽培は制限されました。代わって台湾や香港で茶芸とお茶の栽培がより発展し、現在では台湾茶は世界的に有名になりました。

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